建築環境工学?建築設備の歴史的変遷と社会との関わり
建築環境工学や建築設備学の分野で,従来にはない新しい視点からの研究を行ってみたいと模索しています。
その一つとして,建築設備を人々がどのように使っているか,使ってきたか,に焦点を充てて研究を行っています。生活に密着した視点から,生活環境をより良くするためのヒントを得られないか,と考えています。
これでに,2006年度の4年生の中山さんが,熊本市内の銭湯の変遷と地域の共同体の関係を考えてくれました。次いで,2010年度の4年生の高野さんが,小国町の地熱を利用した家庭用の設備の利用実態と共同体の関係を考えてくれました(下記の発表論文[2]は,高野さんの卒業論文を基に追加調査を行ったものです)。
なお,発表論文[1]と[2]は,実際には,建築環境工学の分野の発表ではなく,建築計画の分野での発表です。
「建築環境工学?建築設備の歴史的変遷と社会との関わり」に関連して発表した論文は,下記の通りです。
【参考】上記の論文などと一部内容が重なっているので参考として
- [c]辻原万規彦:熊本での身近な地熱利用,第45回熱シンポジウム「バイオクライマティックデザインの視点から地域?都市?建築の環境を考える」(日本建築学会編),日本建築学会,pp.35?42,2015.10.(会場:万博体育官网立大学 大ホール,2015.10.31-11.01)
※この論文は,上記の[2]のうち,熊本と長崎,大分に焦点を充てて,調査地を増やしたものです。
ただし,インターネットでは公開されていないようです。
- [b]辻原万規彦,今村仁美:噴気を利用した家庭用の設備?九州内の4集落の比較?,日本建築学会大会(東海)学術講演梗概集,D-2,pp.537?538,2012.9.[PDF File (452KB)]
- [a]高野晴香,辻原万規彦:小国町における地熱を利用した共同施設と住宅設備に関する研究,日本建築学会九州支部研究報告,第50号?2〔環境系〕,pp.417?420,2011.3.[PDF File (972KB)]
「建築環境工学?建築設備の歴史的変遷と社会との関わり」に関連して,下記の新聞記事にコメントが取り上げられました。
- [1]読売新聞2018年08月14日付け夕刊?2面「はじまり考 冷房 古代から権力者が使用」
また,建築環境工学や建築設備学の分野で,従来にはない新しい視点からの研究を行ってみたいと考えて,研究室の学生達と模索した結果の研究には,次の様なものがあります。一見すると,建築環境工学の分野の研究には思えないものですが,いずれも人々の暮らしの中にある建築環境工学の要素をあぶり出そうと考えてみたものです。
- 原田紫帆,辻原万規彦:阿蘇外輪山の内側に位置する神社の配置と人々の暮らしの関係,日本建築学会九州支部研究報告,第51号?3〔計画系〕,pp.421?424,2012.3.[PDF File (996KB)]
- 仲美帆子,辻原万規彦:局地風が集落に及ぼす影響と集落に住む人々の防風の工夫に関する研究,日本建築学会九州支部研究報告,第50号?2〔環境系〕,pp.197?200,2011.3.[PDF File (1.5MB)]